幼なじみはアイドルの先輩
「ホントにそれでいいのか？」


「それでいいです。私もそうですけど、まだ知名度が絶対ないから落ちるよってのがみんなの言い分ですけど、せっかくの機会ですし、これからの人生に何かしらの経験にはなるとみんな言いましたので参加します」


「そういうことですから、後は前を向いて進んでいくだけですから、阿久津さんはその方向で迷わないで進んでください」


「…………わかった。その方向で進む」


菜穂さんがいつにもまして余裕がなさそうだ。


現場がかなり厳しかったんだろうね。


２人が事務所を出て、阿久津さんは安西代行から書類をもらいうつむき加減で事務所を後にした。


巨漢の阿久津さんが小さく見えた。


これほど社、桂木コンビの攻勢にダメージを受けるとは。


女の子の私には手加減をお願いします。


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