幼なじみはアイドルの先輩
「水原、頭上げてくれ。水原の意思は固そうに見えるから、俺が何を言ってももうダメだ。この話了解したよ」


杏は俺の言葉を聞いてから頭を上げた。


俺たちのもくろみ通りになったが、このもやもやとした感じになるとは頭に入れてなかった。


「後はワシから話すが、この1年を事務所の方針として好きなようにやらせるから、協力してください。選抜祭でいい結果がでたら、写真集を出すが、水着はない。独自スタイルでやらせていただく」


「わかった」


写真集は水着が王道だが、10年王道を歩んでない杏にはこれがベストな選択だ。


最後までブレないでやってほしい。


「無理難題言うお詫びと言ってはなんだが、焼肉弁当持っていってくれ。買い過ぎて余ったんだ」


「わかった」


今日の夜のメシまでも確保してくれて協力しないわけにはいかない。


ゆかりと同時卒業…………。


光と影の卒業……。俺がすぐ思い浮かんだフレーズだから、誰が最初に使うか今から楽しみだ。


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