幼なじみはアイドルの先輩
玄関を開けると、防寒対策ばっちりの文が。


「めっちゃ寒い」


「雪降ってるよ」


道理で寒いわけだ。


「杏、実は、あたし1人じゃないんだ」


「え?どゆこと?」


文が白い息を吐きながら手招きしてる。


「元気でしたか?」


「…………うわ!ゆかり!!ゆかりだよね?」


扉に隠れていて、文の手招きでひょっこり顔を出したゆかり。


「杏も全然変わってないね」


雪がちらつく空の下で久しぶりの再会を果たし私からゆかりを抱きしめた。


「杏、寒いから続きはお部屋で。行こ行こ」


文はかじかんでる両手に息を吐きながら私たちを部屋まで強引に連れていった。

< 25 / 2,020 >

この作品をシェア

pagetop