幼なじみはアイドルの先輩
「それは嫌ですね」


「スケジュールは柔軟に対処するから、監督にどっぷり浸かってらっしゃい」


とは言うけど、しゃべらない役なのにいつまで時間かかってるんだと出演者から白い目で見られるのが耐えられそうにもないから何とかスケジュール通りに終わらせたいよ。


「それと、例のあれはそろそろ発送手続きするけどいい?」


朝から悩みのタネを次から次へと。


「それなんですが、真帆さんに調べてほしいことが」


「お!何ですか?」


「あのですね、今年20歳になるメンバーがどれだけいるか調べてほしいんです」


「あなたも見かけによらず結構太っ腹ね」


あっさりと思惑を見透かされた。


女の子の集団に身を置いてたら完璧な答えを出すのは無理だから、出来るだけ傷の小さい方法を探し求めるしかないのよね。


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