幼なじみはアイドルの先輩
ホットコーヒーを一口飲んだ。


身体中があったまるよ。


「杏のこと聞きたいんでしょ?」


いきなり先制パンチを喰らってしまった。


こういうのは俺から話して主導権握りたいのに。


「よくわかったな」


「ゆかりから電話かかってきたのよ。私の支えになってほしいなあって。あたしの許可さえあればあの子は嫌でも従うけど、一応本丸に確認取りたかったから」


「ゆかりから名前が出るとは俺も予想外だった。そして、ここまで本気だとは……」


よくもまあこんなでたらめを。


俺自身の発案じゃねーか。


「あたしは構わないから」


思わぬ香の返事にコーヒーを噴き出しそうに。


すんなり諦めて帰る予定が狂ってしまった。

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