幼なじみはアイドルの先輩
「名刺なんかいらない。ごめんね。こんな大学の後輩だけど悪気はないから。許して」


真帆さんが頭下げる必要ないのに。


先輩に泥を塗って何とも思わないのかな。


「初めまして、水原杏です」


「え!?あなたが水原さん?うしお楽しみにしてたんですよ」


今さら低姿勢になってもねえ。


受けた仕打ちは忘れることはないでしょう。


「うしおさんに挨拶したいんだけどいいでしょ?」


「そうですね……。今ゲーム中ですから出てけって追い出されるかも知れませんが、それでもよければ」


「入らせていただきます」


印象がよろしくないマネージャーさんの言うことなんか聞けません。


怒り半分でドアをノックした。


「はーい」


まだゲームしてるなこれは。


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