幼なじみはアイドルの先輩
「総帥……」


愛結は食べかけのピザを持ったままモニター画面を凝視してる。


俺はもうため息連発。


これから愛結に避けられてもおかしくないほどため息を繰り返した。


失望するよ。自己最低だからな。


やはり見てる人はちゃんと見てるってことだ。


スピーチに向かうゆかりはやはりショックを隠しきれないようで、足元がおぼつかない状態だった。


短いスピーチだったが、ほとんどが謝罪と反省の弁だった。


内野がどこら辺にランクインするのかが見所になってきた。


本人はカメラ回ってること知ってか知らずか、うつむいて頭抱えてる。


「観てる側は面白いんだけどなあ」


愛結の言う通り俺たちは楽しいんだよ。


だが、現地はね。ゆかりが心ここにあらずだからな。

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