幼なじみはアイドルの先輩
「あの……、あたし、この前風邪で休んでて」


いきなり何の話?


全く読めない。クールに装ってるけど、パニック中です。


瑞穂ちゃんはおもむろに紺の短パンのポケットに手を入れ、出したのは自分のスマホ。


「みんなゲームしてるの見てたらやりたくなっちゃって、でもなかなかうまくいかなくて……」


私の緊張状態が急にしぼんでいった。


しつこいようだけど、ゲームと聞いたらスイッチが入るからね。


「ちょっと失礼。ここはこうだから、こうするとね!完璧」


「わあ!ありがとうございます」


用事はこれだけのようだったらしく、丁寧にお辞儀をして残ってるメンバーの元へ行っちゃった。


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