幼なじみはアイドルの先輩
第20話 3年目の憂鬱
今年の冬も積もるほどの雪は結局降らなかった。


中途半端な寒さが1番困るんだよ。


おかげでさ、上京してついに風邪をこじらせてしまいました。


でも、仕事してる時は普通に何ともなかったんだ。


私は相当気を張ってるってことだよね。


仕事が終わって車に乗り込んだ時、いきなり真帆さんが額に手を当てた。


私の表情1つで熱があるってわかった真帆さんはやっぱり凄いって改めて思い知らされた。


すぐさま病院へ直行。


夜間外来を受けるのって小学生以来だ。


あの時は確か……やけどした時だ。


私が油断してママにぶつかって熱湯が右腕にかかったんだった。


そんな昔話を思い出してる場合ではなかったね。


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