幼なじみはアイドルの先輩
もう少しちゃらちゃらしてるかと思いきや、予想外に久留米が頑固で落ち込んでる。


弱ってる奴にまくし立てるのには抵抗があるんだ。


俺に首を縦に振らせる久留米の戦術と勘ぐることもあるが、そうだとしたら術中にはまってる。


「わかってるのか?ようやくアクアと並んでリードするかと言う時に選抜祭1位2位メンバーを失うことがグループ全体にどれだけの損失になるか。原則に固執してもいけない場合もあるのが世の中の流れでもあるんだよ。最終的な責任はお前なんだぞ。それを覚悟で2人を切ったんだろうな?」


「もちろんです。どうせならこの際膿を出しきります。全メンバーの身辺調査を命じました。家族のことも調査します。俺から各事務所に連絡しました」


並々ならぬ久留米の決意に俺の視界が一気に真っ暗になった。


今身辺調査されたら俺と杏の関係が世間にバレてしまう。


しかも決定事項だ。プロデューサーだが、今まで運営には口を出さずに過ごしてきた。


突然反対と言い出したら逆に久留米に疑いの目を向けられてしまう。


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