幼なじみはアイドルの先輩
何も言えなくなったゆかりはアイスコーヒーとみたらし団子に手を伸ばしたよ。


それでいいんです。アイスコーヒーはおかわりたくさんあります。


「だからさ、劇場で2人と鉢合わせになっても、普通でいてよね。劇場チーフとしてのお願いです」


「……ずいぶん軽いお願いだけど、引き受けてあげますよ」


「偉い!お礼にほら」


もう1パックみたらし団子をいただいてたので、コンビニ袋に入れてゆかりに手渡した。


「もう1つお願い。愛結さんをよろしく」


「愛結?あたしらが放っといても突っ走るから大丈夫よ」


ドアノブに手をつけたゆかりだったけど、リビングが気になるみたい。


「忘れ物?取りにいきなよ」


ゆかりは血相を変えて靴を脱ぎ捨ててリビングへ走った。


肩がぶつかったんだけど。


そんな大事な忘れ物かと興味深く見てたら、アイスコーヒーを自分でグラスに入れて飲んでた。


私、酔ってもないし、体調悪くないのに、ふらついてしまった。

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