幼なじみはアイドルの先輩
社先生の重たい言葉が当事者ではない私にさえ身に染みる。


でも、杏と安西さんはやる気に満ちた表情で社先生に頷いた。


安西さんの長年の悲願を叶えられそうなまたとないチャンスだからね。


「で、神戸組とのコラボはどうやるんだ?そもそもメンバーは誰にするんだ?」


「それなんですけど、いいアイデアあれば教えてください」


「すいません社先生。なにぶんこういうのは慣れてなくて」


お2人ともそれはないでしょう。


頼もしいのかそうじゃないのかわからないです。


「マジかよ。お手伝いするとは言ったが、俺もわからん。誰か教えてくれ」


お手伝いするって言った張本人がノープランです。


これは沈黙の時間が長くなるのか?


「あの……劇場版選抜祭やってメンバー決めればいいと思いますけど、ダメですよね」


三井さんは全員の注目を一気に浴びた。


「面白〜い。社先生、いいと思いますよ」


真っ先に乗り気になったのが早月さんだ。


「三井、それだ!!それ採用。水原、劇場版選抜祭やりなさい。時期は年内。あとは自分たちでルール決めなさい」


「わ……わかりました!決まり次第またお伝えします。ありがとうございます」


劇場側の人たち立ち上がって社先生に感謝してる。


それにしても、いきなり三井さんが仕事してくれたね。


これからは先輩としてあなたの出す結果を待ってますよ。


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