幼なじみはアイドルの先輩
本番を楽屋のモニターで揃って観ました。


ただ黙ってモニター画面をジッと観てるメンバーたち。


葉月がしきりに楽屋の鏡に視線を送っていた。


何を気にしてるのか。


今の自分に自信があるのか確かめたかったのだろうか?


お通夜状態の楽屋で入口付近で見守ってた私に加納さんがそっと寄り添ってきた。


「これから大変だな」


「そうですね。でも、これを乗り越えないとなんにも始まらないので死ぬ気でレッスンします」


加納さんの言ってる意味は大体理解してる。


何とか前向きに捉えようと精一杯の言葉だった。


公演が終わると同時に私たちは加納さんに挨拶して新幹線で帰りました。


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