幼なじみはアイドルの先輩
今度は杏もちゃんと息を整えてくれたか。


そこまでするかあ。


ぬかりがないねえ。


「あとは精神面ですけど、コンサート経験者がおられますから心配してないです」


メンバーがめいっちとうっちーを交互に見た。


めいっちは恥ずかしかったのか、顔を手で隠そうとしたが、指が目に入ってしまい可愛い悲鳴をあげた。


予期せぬ天然ぶりに私らはウケまくりました。


「せっかくだから、総帥からエールをね」


涼さんに頼まれちゃ一肌脱ぐよ。


ドキュメントカメラがないから気取ったこと言わなくていい。


「今日突然お邪魔して見たけど、みんな上手くてビックリしてる。無理しない範囲で頑張って。で、いつかは私らのバックで一緒にやりたいね」


カメラ回ってなかったらこんな夢も希望もあるエール送れるんだよ。


これがまたメンバーのモチベーションになるんだ。


でも、涼さんは帰るときちょっとシュンとしてた。


教えたいのはわかるけど、私ら休日ですからね。


そろそろごはん食べたいです。


< 883 / 2,020 >

この作品をシェア

pagetop