幼なじみはアイドルの先輩
何の前触れもなく、来るべき時が訪れてしまった。


『先生、聞こえてますか!?』


「…………あ、聞こえてる。今も愛結は意識はないのか?」


『たった今三井君から連絡あって、意識は取り戻したと』


「それをまず早く言いなさい」


『申し訳ございません』


俺も寿命が縮むぞ。


榊は悪い意味でのエンターテイナーの素質があるぞ。


「メディア対応は任せるから、俺は朝イチで函館に向かう」


『よろしくお願いします』


初の地方開催。しかも、地元での選抜祭に愛結は並々ならぬ想いだった。


2週間前から函館の劇場公演にメンバーを派遣してるが、愛結と百合は地元に恩返ししたいと選抜祭終了まで函館に戻って公演日には必ず出演してた。


くそったれが。寿命削ってアイドル立派にやってる女の子に対する仕打ちかよ。


何もかも理不尽だよ!!


こんな時ぐらい流れ星出ろよ。願いを言わせてくれよ!!

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