彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)



「ち、違います!わ、わ、私!」

「いいから、いいから。」



私の遠慮を笑顔で無視する好きな人。





「おーい、俺だ!入るぞ~!?」





そう言って、コンコンとノックしてから、親しげに声をかける瑞希お兄ちゃん。

そして、慣れた動きで扉を開けた。





ギィイー!





(うわあああああああ!神様!)





ついに、瑞希お兄ちゃんの彼女と対面!?

できれば、彼女をつくる前に再会したかったー!!








「お、いらっしゃーい、瑞希~♪」

「来たぜ~烈司~!」







そんな楽しそうな声で、嬉しそうに名前を呼んで!


烈司って言うのね!?


瑞希お兄ちゃんの彼女の名前は烈司ですか!?


れい・・・・






「へ?」

(烈司!?)







聞いたことある名前に、閉じていた眼を開ける。

瑞希お兄ちゃんに引っ張られ、踏み込んだ部屋の奥を見る。







「ここでは、LEON(れおん)って呼べよ~瑞希?」


「何がLEONだよ?すかしやがってー?」






そこにいたのは女性じゃなくて男性。

ステキなテーブルに手をついて、煙草を吸っている。

前髪を下ろしていたが、わかった。

リーゼントじゃないけど、間違いない。







(宗方烈司さん・・・・・!?)








龍星軍の初代親衛隊長で、頼りになるお兄さん。


私と目が合うと、タバコの火を消しながら言った。





「こんばんは~瑞希君の親友で、占い師のLEON(レオン)で~す♪なーんでも、占ってあげるよぉ~?」





(・・・・占うって・・・・・)




相手の言葉を聞いて思う。

瑞希お兄ちゃんの彼女じゃなくてよかったけど。

彼女なくて、親友でよかった。

親友でよかったけど、ちょっといろいろ待って。





(占い師?)





瑞希お兄ちゃんの親友が占い師?

いや、瑞希お兄ちゃんの親友は烈司さんだから、その烈司さんが・・・・占い師・・・!?





(うらっ・・・・・ええええええええええ!!?)





占い師って、ええ!?

え!?

ええ!?

ええええ―――――――――――!?






(あなたが占うの!?)



それも占う側!?




元ヤンで、元親衛隊長で、バイクが得意で、ヘビースモーカーの――――――――!?







(烈司さんが占い師――――――――――ぃ!!!?)









あまりの展開に、頭がついてこない。

すぐには理解できなくて、しばらく瑞希お兄ちゃんの側で固まっていた。



〔★占い師・烈司登場、凛は混乱してる★〕




~トラブル注意報!『僕』は天気で、『私』雨!?~完~


< 152 / 502 >

この作品をシェア

pagetop