彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)



あ、このナデナデも、凛道蓮の時とは違う?



(やっぱり、視えてない?)



そう思ったら、気が抜けた。

安心できた。



「お嬢さんにも向き合ってもらえたところで~占おうかな?」

「は、はい。」

「どうしようか?恋愛運もいいけど、人間関係を占おうか~?」

「え?」



人間関係。

そうよ。



(現在、頭を抱えることになった問題。)



聞いておいた方が、何かの参考になるかもしれない。

わらにもすがる思い。

首を縦に振ってから頼んだ。




「お願いします・・・・!」

「もちろん、任せてね♪占い方法は希望がある?」

「えっと・・・迷ってるって言うか、姓名判断以外でしたら、なんでも・・・」

「りょーかい♪それじゃあ、お兄さんが決めようか?」

「・・・はい、LEONさんの良いように、お願いします。」

「うんうん、名前覚えてくれたね~♪ありがとう♪じゃあ、ちょっと待ってね~」




そう言うと、タロットカードを手に取り、合掌する。

手と手の間に挟んで、目を閉じる。

祈るようなポージング。




(真剣な顔だ・・・本当に占ってくれるんだ・・・・)




ほどなくして、目を開けた彼がカードをテーブルの上に置く。

いつの間にか敷かれた布の上で、くるくる回している。

不思議な模様の入った布の上をカードが回る。



「あ、もう話しかけてもいいよ。」

「え!?カードを混ぜてるじゃないですか!?作業中ですよね!?」

「大丈夫、大丈夫♪交信は終わったから、もういいよ~いじめっ子とは、同じクラス?」


(どこと交信したの!?)



〔★凛にはわからない通信だった★〕


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