彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)



「あなたが、この世で一番大事に思い、一番信頼して、一番愛している人のところへです。」




一番・・・・!?


―凛♪―




「そ、それってー!?」



(瑞希お兄ちゃん!?)





「心当たりがあるなら、いいです。頼れそうだったら行きなさい。」





真顔で言う烈司さんに、心臓がドキドキする。





(一番大事な人・・・大事な人は・・・・)




「でも・・・・そんなことして、迷惑がかかりませんか・・・・?」

「そこが貴方の欠点です。」




震える声で聞けば、また烈司さんの手が私の手に重なる。




「欠点・・・?」

「あなたは我慢しすぎて、卑屈になるところがある。そんなことしなくても、あなたは魅力的だ・・・自信を持っていいんだよ?」

「・・・・LEONさん・・・・」



慰めるように、ヨシヨシと私の頭を撫でながら言う。



「正直、いじめ問題も深刻ですが、今のあなたは、トラブル注意報が出てます。」

「トラブル注意報!?」

「ええ・・・霊視が出来ないので、ハッキリ視えないですが・・・・巻き込まれますね?」

「えっ!?なんです!?トラックですか!?」

「あ、事故運はないので、トラックじゃないですね~多分、人間関係ですねー」

「また人間関係ですか!?」

「いやいや、そんなに不安にならないで♪今日俺のところに来てくれたので、お祓いも一緒にしちゃうから、ご安心を♪」

「そうですか・・・それはよ・・・は?お祓い?」


お祓いって、烈司さん・・・?




「お祓いも・・・・・・・出来るんですか?」




引きつる顔で聞けば、笑顔で言われた。



「かるーく、ですね♪せっかくなので、あなたと相性のよさそうな神社とか教えますね♪」



その言葉を聞いて思う。

だから瑞希お兄ちゃんは、烈司さんにバイクのお祓い先を聞いたんだ、と。

同時に、事故車のパーツでバイクを作っても平気なはずだと思った。

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