彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)
「今日も頼むね、万佐子さん♪」
「LEONちゃんにそう言われたら断れないよ!で?家まで配達すのはどの娘だい!?」
「この子♪」
「きゃあ!?」
突然、引っ張られて肩を抱かれる。
「よ、よよ、よろしくお願いいたします・・・・!」
緊張して挙動不審になったと思う。
これにおばさんは、
「あっはっはっ!ずいぶんプルプルしてるねー!取って食いやしないから、乗りな!」
「ほら、乗車許可出たよ~行こう行こう。」
「ええ!?あのー!?」
後部座席のドアを開けると、私の荷物を後ろに乗せる烈司さん。
ついでに、私も押し込められた。
「じゃあ、気をつけてね、フクロウちゃん?」
「フクロウ?」
「お守りあげたじゃん?名前はご法度だから聞かないけど?」
「あ・・・そうでしたね・・・・」
あのあと、他に占ってくれたけど、名前を名乗ることはなかった。
名乗りたくないという私の気持ちが通じたのか、必要ない占い方法ばかり選んだためか。
烈司さんも、聞いてくることはなかった。
(だからと言って、フクロウちゃんと呼ぶのはちょっと・・・)
なんか、しゃべり方がホストな気がしたけど。
(どちらかといえば、キザかもしれない。)
優しいからいいけど・・・
〔★悪くはないらしい★〕
そんな思いでタクシーに乗りつつも、聞くことだけは聞いた。
「あの・・・LEONさん、本当にお金・・・・」
「あ、いいよ、いいよ。さっきのお兄さんからもらってるから、気にしない♪万佐子さん、これでお願い。おつりは、あげるから。」
「あら?お金は良いから、代わりにチューしてちょうだいよ?」
「ちゅー!?」
ニヤニヤしながら言うおばさんに、変な声が出た。
「未成年の前で、何言ってんの?」
烈司さんも烈司さんでニヤニヤする。
「仮にチューしたとしても、それが万佐子さんの値段になるっショー?」
「いたたたん♪言うわね~LEONちゃん?」
「まぁ、道中、この子にサービスしてあげてよ?これは、いつもご指名受けてくれるお礼~♪」
チュウ。
「ええっ!?」
そう言うと、烈司さんはおばさんの頬にキスした。
〔★リクエストに答えた★〕