彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)
私が、秘密の総長になったきっかけは、初恋で恩人の真田瑞希(さなだみずき)さんと一緒にいたかったからです!
両親の不仲と、毎日の習い事生活が嫌になって家出したのが9歳の時。
一人ぼっちで泣いてる私を助けて下さったのが、当時、最強暴走族として有名だった『龍星軍』の総長の真田瑞希さんでした。
優しくて、かっこよくて、お姉さんみたいにきれいな彼に一目惚れ!!
ヤンキーゆえに、お礼はもちろん、連絡先のわからない彼を探し続けて数年・・・!
再会するまでのことは割愛しますが、彼に気に入られた私は、私の意志もあり、瑞希お兄ちゃんのチーム・龍星軍を引き継いだのです。
それも、4代目総長として。
自由に彼に会えるようになったのは良いけど・・・
1つ嘘をつくと、その嘘をつくために、また嘘をついていかなければいけないと言いますが・・・その通りですよ、みなさん。
私は、瑞希お兄ちゃんが私のことを『坊主=男の子』と覚えていたので、成り行きもあって、名前と性別を偽ることになったのです。
その後、『嫌な両親と一緒に生活保護を受けてるのでバイトもできない未成年者』という設定で、瑞希お兄ちゃんから携帯電話を頂きます。
電話の使用料は、瑞希お兄ちゃんのお店のお手伝いで免除されました。
瑞希お兄ちゃんが作った暴走族チーム、龍星軍の4代目としてバイクの練習もして、武器として改造トンファーまで頂き、なんとか総長をデビューを果たしたのです。
もらったバイクとチームの旗を持って1人暴走族をしたのですが、最後は『黒子ファイブ』に変身した瑞希お兄ちゃんや親切なおっちゃんによって円満に初集会を追えました。
苦労も多かったですが・・・・
(良いこともあった!!)
カバンから出した教科書を机の中にしまいながら思う。