彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)
「ほらほら!こっちだ!」
返事をしたくてもできず、オロオロしていれば、部屋の奥まで連れていかれた。
位置的には、上座に当たる場所。
一番偉い人が座るところ。
そこにすごく高そうなソファーがあった。
「はははは!よっこらせっと!」
「わっ!?」
ボフン!
豪快に、私ごとソファーにダイブする。
ユラユラと上下する私の体。
「ふわふわ・・・!?」
なにこれ?座り御心地が良い!?
「すごい!このソファー凄いです!」
「へっへっへっ~だろう!?お前、違いがわかるなぁ~!」
ウキウキしながら聞けば、満面の笑みで頭をなでられた。
「このソファーさ、親父が買ってくれたんだよなー!」
「へえ~良いお父さんですね。」
〈なごむな、凛!目的忘れてるぞ!〉
(はっ!?そうでした!)
〔★瑞希からのツッコミ、凛は我に返った★〕
危うくほのぼのしかけたけど言わなくっちゃ!
「おい、何飲む?オレンジジュースでも頼んでやろうか?」
「あ・・・夜遅くに飲むと太るので、梅昆布茶、あります?」
「渋いな!?おーい、あるか!?」
「え!?いや、そんなのないですよ!」
「だとよ。」
「じゃあ、水でいいです。」
「一気にランク落した!?おい、誰か買って来い!」
「え?いいですよ、そこまでしなくても・・・」
「そうっすよ!そんなガキ、水で~」
ガッシャーン!!
そこまでしなくていいと私が言えば、仲間が言えば、テーブルの上のカクテル瓶が破裂した。
「え・・・?」
なんで、割れたの?
「おい・・・『俺が買って来い』って言ってんのが、わからねぇのか・・・・!?」
そう言って、私の隣で殺気を出す蛇の目の頭。
今までの笑顔が嘘のように、怖い顔になっていた。