彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)
◆ピンチの後の仰天ニュース!ヤンキーライフはサバイバル!?
私は今、自分に起きた状況について考えていた。
「・・・。」
「なんだよ、お前?静かだな?」
「ビビってるのかよ?」
「案外、何が起きたか理解出来てねぇんじゃねぇか?」
はい、最後の人、正解。
(そうなんだよね・・・なんでこうなってるのかな?)
記憶を早戻し考えてみよう。
私は、カンナさんが来るのを待っていた。
カンナさんが見えたから、声をかけようとした。
そしたらなぜか、車が横で止まって連れ込まれて・・・・
(そうそう。それで、ごついお兄さんに囲まれて、車の後ろに座ってるんだよねー・・・)
〔★記憶の巻き戻しは終了した★〕
状況整理は出来た。
私の両隣には、屈強な男が座ってる。
右を見て、左を見て・・・あれ、体が動かない?
「キョロキョロしてんじゃねぇ!」
そう言いながら、左にいた鼻ピアスの人が私の体を押す。
ギュー・・・!
「逃げられると思うなよ!」
それに答えるように、右隣の人も私の体を押す。
ギュー・・・!
(これ、サンドイッチでしょう・・・・)
〔★ハンバーガーともいえる★〕
知らない人の車に乗せられ、囲まれ、私はもう一度確認する。
(私を間に挟んで、並んで座ってるのは2人。後ろの席に3人いる。前は、助手席と運転席に1人ずつ・・・)
全部で7人。
私を入れて8人。
(ギュウギュウ詰めだな・・・)
〔★きゅうくつだった★〕
(とはいえ、なんでこうなったか、確かめなきゃ。)
こういう時は、慌てちゃダメ。
気持ちを落ち着かせながら質問した。
「あのー」
「なんだ?」
答えたのは、左隣の人。
目だけで見上げながら聞いた。
「道ですか?宗教ですか?」
「あ?」
「いくら車移動でナビがほしいとはいえ、こういう強引な聞き方はよくないですよ?宗教だとしても、うちもう宗教は間に合ってます。」
「「「「「「「この状況でなんでそうなる!?」」」」」」
〔★ごもっともだった★〕