彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)
「オチもなにも、俺らが話す前に、毎回オメーらが先に来るんだろう?」
「はあ!?あたしらのせいだって言うんすか、真田先輩!?」
「え!?待って、待ってカンナさん!瑞希お兄ちゃんも!」
2人を止めながら聞いた。
「それ・・・・僕に関することですか・・・?」
「・・・・まぁな。」
この質問に、答えたのは瑞希お兄ちゃん。
「今日、大河と高千穂が来たのも、そこら辺が理由だろう・・・。」
「えっ!?僕のところに、遊びに来てくれたんじゃないんですか?」
「誰がオメーと遊ぶか馬鹿野郎!!冗談はカンナだけにしとけっ!」
「わははははは!冗談みてーに寝技決まるぜ~!」
「ぐえ!?ちょ、皇助さん、ギブギブ!ギーブッ!!」
私の言葉に、百鬼と合体している円城寺君が、床をバンバン叩きながらうなる。
「えーと・・・つまり、どういうことですか、瑞希お兄ちゃん?」
「俺をスルーするな、凛道!」
「うるせぇ、焼きもち妬きの馬鹿助が!つーことで、あたしが代表して話すわ。」
「カンナさん!」
「いいっすよね、真田先輩?」
「・・・・ああ。元ヤンよりも、現役ヤンキーの方が、事情に詳しいからな。」
「取引成立っすね!?じゃ、失礼しまーす!」
「カ、カンナさんっ!?」
そう言って笑うと、私と瑞希お兄ちゃんの間に割り込んで座るカンナさん。
(なんでこっち!?)
割り込まれたことにムカッとしたけど、理由はわかった。
「あらあら、大胆ね~高千穂ちゃん。」
「・・・・。」
私の反対隣には、モニカちゃんが座っていた。
カンナさんからすれば、私とモニカちゃんの間に割り込むより、瑞希お兄ちゃんとの間に割り込んだ方が安全と判断したようだ。
(だからと言って、割り込まれたことは許さないけどね・・・・!)
〔★凛は根に持った★〕