彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)



完全に腰を下ろしたところで、カンナさんは話はじめた。



「凛、SHIELD(しーるど)は覚えてるか?」

「え?何のゲームですか?」

「二次元の話じゃねぇーよ!三次元の問題だ!」

「三次元?」

「凛さ、大河に弁当届けた時に遭遇しただろう?」

「円城寺君にお弁当・・・・?」



口にして思い出す。




「もしかして・・・・東山高校の3年生のこと?」


(先々代共々、瑞希お兄ちゃんを侮辱したばかりか、私が東山高校に殴り込みをしたってデマを流した奴ら!)



〔★悪い思い出しかなかった★〕




「やっと思い出した?そうだよ、尾村が6代目してたSHIELDのことだよ。」

「出来れば思い出したくなかったです。困るなぁ~せっかく忘れてたのに・・・・」

「おいおい、意識して忘れてたのかよ!?」

「だって、瑞希お兄ちゃんを侮辱した人達だよ?もちろん、解散はしてますよね?そのことを知らせに来てくれたんですね?」

「まだだよ!つーか、そんなどうでもいいことを、言いに来るわけねぇだろう!?」

「いや、肝心ですよ。龍星軍の名において、解散まで見届けないと・・・!」

「どんだけ恨みが深いんだよ、オメーは!?」

「凛、俺のことはいいんだぜ?オメーが気にしなくても・・・。」

「だめです、瑞希お兄ちゃん!僕の自慢の兄ちゃんを悪く言われるのは嫌なんです!だって、お兄ちゃんが大好きだから・・・・」


「凛・・・!」

「瑞希お兄ちゃん・・・!」


「すんません・・・あたしを挟んで見つめ合わないでくれません?」



〔★カンナは居心地が悪そうだ★〕




カンナさん越しに、瑞希お兄ちゃんを見ていたらそう言われた。




(だったら、間に座らなきゃいいじゃん~)




む~と思ったけど、瑞希お兄ちゃんはそうじゃなかったみたい。



「ばっ!?変なこと言うなよー高千穂!ほら、続き話せって!」



少し顔を赤くしながら、なにかを否定する瑞希お兄ちゃん。

その言葉にちょっと傷ついたけど、彼の照れ顔を見たら傷は癒えた。

よしとしよう。




〔★とくしゅな回復方法だ★〕


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