彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)
龍星軍4代目総長として、素早く対応した。
「上出来だよ、ヤマト。」
クールな口ぶりで、余裕な態度を見せる。
「良い一発、かましてくれたじゃねぇか?花丸合格だぜ?」
「うはははは!凛も褒めてくれるんかー!?」
「ああ・・・見ろよ。あいつらビビりまくってる。」
男らしく言えば、カンナさんと円城寺君の表情が変わる。
「ははは・・・凛の言う通りだわ。不意をつく意味じゃ、ナイスだぞ関西人。」
「おいしいことしてくれるじゃねぇか、グラサンよ?」
そう言いながら、我に返った様子で立ち上がる男女2人。
そんな円城寺君達に連動するように他の2人も言った。
「やるじゃんか、大嵐!俺らの分までやれよ、凛!」
「今のでスカッとしたから、さっきのはカンベンしてやるよ、ごじゅうあらし。ガンバー大河、総長さん。」
「ありがとう、悠斗君、秀君。」
玄関からのエールに軽く手を上げておろす。
そして―――――――――
〈誰の仕業だ!!?〉
そう尋ねてきた誰かの質問に、部屋の中にいる全員に聞こえるように答えてやった。
「僕達です。」
ゆっくりと、ドアがなくなった出入り口から入る。
歩くたびに、砕けて落ちたドアの破片がパキパキとなる。
気にすることなく堂々と、こちらに注目する者達に言った。
「こんばんは。宅配サービスです。」
まずは、宅配便スタッフとしてのあいさつ。
「宅配!?」
「はあ!?宅配だぁー!?」
「こちら、蛇塚菊千代様のお宅ですよね?荷物の引き渡しと、引き取りに参りました。」
「はああ!?身分証明はどうした!?」
「うははははは!これかのぉー!?」
この質問に、ヤマトが元気に答える。
まだ持っていた仕留めた獲物。
そいつ放り投げれば、さらに周りが騒ぎ出す。