私の上司
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朝、起きてネクタイを締めようと鏡の前に立つとニコニコしながら
まだあどけない表情の花凛が横に並んだ。
「早く自分の用意しろ。」
そう鏡越しに花凛を軽く睨むと何かを思いついたように俺と向かい合う花凛。
『私がネクタイ結びますよ!』
「は?お前結べんの?」
俺が少しバカにしたように笑うとムーっとした顔で俺のネクタイを奪った。
そんな顔も可愛い…とか思わねぇけど。
俺のネクタイを結ぶ花凛は
なんだか妻になったみたいで。
緩んでしまいそうな口元を隠そうと横を向いた。
『あれ?…うーん。』
やはり他人のを結ぶのは難しいんだろう。
最終的には手の止まってしまう花凛に俺が指示する形になった。
『なんか…私がやった意味なかったですね。』
しょんぼり肩を落とす花凛の背中を軽く押して
「早く行け。遅刻すんぞ。」
少し名残惜しさを感じながら外に出した。
俺も花凛が出てから20分程度で家を出る。
いつもの持ち物とブルーのウサギをカバンに入れて、家を出た。
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朝、起きてネクタイを締めようと鏡の前に立つとニコニコしながら
まだあどけない表情の花凛が横に並んだ。
「早く自分の用意しろ。」
そう鏡越しに花凛を軽く睨むと何かを思いついたように俺と向かい合う花凛。
『私がネクタイ結びますよ!』
「は?お前結べんの?」
俺が少しバカにしたように笑うとムーっとした顔で俺のネクタイを奪った。
そんな顔も可愛い…とか思わねぇけど。
俺のネクタイを結ぶ花凛は
なんだか妻になったみたいで。
緩んでしまいそうな口元を隠そうと横を向いた。
『あれ?…うーん。』
やはり他人のを結ぶのは難しいんだろう。
最終的には手の止まってしまう花凛に俺が指示する形になった。
『なんか…私がやった意味なかったですね。』
しょんぼり肩を落とす花凛の背中を軽く押して
「早く行け。遅刻すんぞ。」
少し名残惜しさを感じながら外に出した。
俺も花凛が出てから20分程度で家を出る。
いつもの持ち物とブルーのウサギをカバンに入れて、家を出た。
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