1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
あぁ…。梨花も同じだったんだ。
俺と同じように、名前を探しててくれたんだ。
「梨花。
俺…正直言って、消しゴムのことは覚えてないんだ。
でも……」
といって、掴まれた手を引っ張り、梨花を抱きしめた。
「俺も梨花の名前、ずっと知ってたんだ。
模試でずっと自分の上にある名前。
猛勉強しても、どうしても抜けなくて…抜きたいような、でも抜きたくないような…そんな何だか分からないような、特別な感情が芽生えてたんだ。
そして梨花を階段で助けた時に、一瞬で好きになっちゃったんだ。」