1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
梨花が俺の背中に腕を回し、ギュッッと力を入れる。
「もしかして私たちって、両想いだったってこと?
何だか間抜けだね…二人して。」
クスッと梨花が笑う。
「未来からベッドに押し倒された時ね、恐いのと嬉しいのと虚しい気持ちがゴチャ混ぜになって…。
自分だけが好きだと思ってたから、大好きな未来と初めて身体を重ねても…この関係はあと少しで終わるって思ったら、涙が止まらなかったんだ。
未来のメールに返信できなかったのは……
この関係を終わりにしたくなかったから。
未来から最後の言葉を言われるのが恐かったから、避け続けてたんだ。
もやもや考えてたら、全然勉強が手に付かなくて…まさか10位に落ちるなんて、思ってもみなかったよ。」