1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~


目の前の山本が、少し涙目になって行く。



「でも…そんな事言っても、RiNと仲良さそうに手を繋いでたじゃない!」



すると…今まで黙っていた梨花が、スッと山本の前に進み出て、



「山本さん……山本さんは、未来のこと好きなの……?」



と少し震える声で言った。




「……っっ!!」



何も言えないで居る山本を見て、静かに言葉を続ける。



「私は未来が好き。


未来の彼女は私だよ。


別に隠してた訳じゃない。


それに……」



そう言って、梨花は眼鏡を外し、後ろにくくっている髪をほどいた。




「私がRiNなの……。」




クラス中が驚きの声を上げたのは、言うまでもない……。

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