1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
「ちょっっ…梨花っっ!」
俺は慌てて梨花を抱き寄せ、顔を見せないように、俺の胸に顔を埋もれさせる。
すると梨花は、小さい声で
「未来…もう良いよ。
もう私、隠さないよ…。」
そう言うと、大きく深呼吸した後、梨花は教室に響き渡る位の声で叫んだ。
「私モデルのRiNです。
でも…RiNである前に、普通の高校生なんだ。
みんなに隠していたことは申し訳ないと思ってる。
でも…綾瀬梨花として普通に勉強して、普通に友達と遊んで、普通に恋をして…
普通の女子高生していたかったんだ。
未来…鴻上くんは、私がRiNだってことを知る前から好きで居てくれた。
私も、高校に入る前から鴻上くんが好きだった。
鴻上くんがモテるのも知ってる。
でも…鴻上くんだけは譲れないの。
本当に鴻上くんが好きなの。
ごめん。
だから……
そっと見守っててくれないかな…。」