1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
ベッドに並んで座り、梨花を見つめる。


お風呂上がりの梨花は、いつも以上に色っぽく見えた。


そして梨花の瞳を覗き込むと、彼女の白い手が、スッと俺の頬に伸びてきた。



「私の心の中…全部…未来に伝わればいいのに…。


…未来が…不安に想う事なんて…なくなるように…。」



柔らかい声で言い、梨花が微笑む。



「…俺も…そうできればいいと思うよ…。」


梨花の柔らかい身体を、優しく抱き締めると、


「………みらい…。」



俺の胸の中で、くぐもった声で名前を呼ぶ。

梨花が俺の名前を呼ぶと、全身が締め付けられるようにキュンとする。

自分の名前が愛の言葉のように聞こえてしまうから不思議だ。





「梨花……ずっと……


ずっと……俺の傍に居て……」


< 189 / 484 >

この作品をシェア

pagetop