1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
フッと見上げると、空から雪が舞い始めていた。
音もなく降り出した雪を、胸の辺りで開いた手のひらにソッと乗せる。
手のひらの温度ですぐ溶けては、また降ってくる雪を見て、一筋の涙が頬を伝った。
「あれは……仕事だから、しょうがないって未来なら言うんだろうなぁ…。」
蓮とキスしたことを、未来に言うべきかどうか迷い、マンションには入らず、トボトボと歩いて公園に向かった。