1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~


影が1つ。

こちらに近寄ってくる。



慌ててベンチから立ち上がり、小走りで公園を出ようとすると、すれ違う時にガシッと腕を掴まれた。




「こんな時間に女が1人じゃ危ないよ!」




掴まれた腕の方を向くと、長身で筋肉質の男がニヤニヤと笑いながら、


私の事を上から下まで舐めるような視線で見る。



明らかにガラの悪そうな男。



全身ゾワッと鳥肌が立った。




頭の中で、ただひたすら逃げなければ…と考えながら、

掴まれた腕を振りほどき、出口まで走ろうとするが、




恐怖で足が震え、なかなか上手く走れない。


< 200 / 484 >

この作品をシェア

pagetop