1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
「そんな事で…梨花を襲わせたのか…?」
「そんなこと……じゃないわ。
私にとってみたら、大したことよ。
梨花を襲おうとした男ね、私の事が好きだって。
私が梨花をちょっと恐がらせてってお願いしたら、すぐ言う通りにしてくれたわ。」
宮本の言葉に、怒りと悲しみがグチャグチャで……
「梨花は宮本の事が…本当に大好きなのに…。
こんな事知ったら、梨花がますます傷つく……。
宮本…もう…止めてくれないか。」
俺の言葉に、宮本は嘲笑うかのように口角を上げ、口を開いた。
「鴻上くんが梨花と別れて、私と付き合ってくれるなら、キッパリと止めるわ。
まぁ…梨花が鴻上くんから離れるとは思えないけど…。
でも…どっちにしても、すぐ二人は別れるわよ。
そして…鴻上くんの方から、私に付き合ってって言ってくるわ。」
自信たっぷりに言う宮本に、心底不安になる。
でも、その不安をかき消すように
「そんな事ない。
俺たちは絶対別れないっっ!!」
と…強く言った。
でも…まさか宮本から言われた言葉が本当になるなんて……
この時の俺は、考えもしなかった……。