1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
8月に入り、茹だるような暑さの中、1本の電話が鳴った。
電話の相手は蓮さん。
学校に行く準備をしながら、携帯に出る。
『未来くん。久しぶり。
朝からゴメンね。
今日…少し時間貰えないかな?』
「今日は模試があるんで、15時以降なら大丈夫ですよ。」
『じゃあ悪いけど、俺の事務所まで来てもらえる?
受付に名前伝えておくから。』
「分かりました。」
短い会話なのに、胸の中を不安がよぎる。
蓮さんの話って何だろう?
それに…事務所って、初めてだな…。
ソワソワした気持ちを落ち着かせるようにして、学校へ向かった。