1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
「………ズルい…。
私…怒ってたのに…。
会ったら、いっぱい文句言ってやるつもりだったのに…。
そんな笑顔向けられたら…
怒れない……。」
そう呟くと、困ったような顔で見つめられる。
「梨花………あのね………」
と未来が言いかけた所で、後ろから年配の男性の声が聞こえてきた。
「(未来、そろそろ行かないと間に合わないんじゃないか?
……ん??
未来の知り合いかい??
随分と美人なお嬢さんだね。)」
「(すみません教授。
日本に居た頃の友人に会って、懐かしくて……。
もうそろそろ行きましょうか?
学会の打ち合わせも、しなければならないですよね。)」
未来とその男性が、流暢な英語で会話している。