1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
「真紀ちゃんのこと…本当に好きになっちゃったの?
もう…私の事は…見てくれないの……??」
未来がフゥと深い溜め息をついて、私を真っ直ぐ見つめる。
昔と変わらない…深い深い真っ黒な瞳に……吸い込まれそうになる。
「俺は真紀とは別れない。
俺は真紀と結婚して…幸せになるよ。
だから……。」
そこまで言うと、未来の言葉が一瞬詰まった。
未来の瞳が悲しげに揺れる。
そして…ゆっくり言葉を続けた。
「だから…梨花も、
もう別の人と幸せになって……。」
その悲しげな顔を隠すように、微笑んだのだった。