1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
「……りん……か………!?」
リビングに入ってきた真紀ちゃんは、目を大きく見開いて私の名前を呼んだ。
10年ぶりに見た真紀ちゃんは、肩までのフワフワの茶色い髪、大きい瞳、真っ白な肌。
小さくて可愛い印象は、何一つ変わっていなくて、
変わったことと言えば、全く化粧っ気がなかった真紀ちゃんが、ナチュラルメイクをしているという事だけだ。
私が大好きだった真紀ちゃん。
今でも未来や、蓮が言っていたことが信じられない。
本当にイブの日に、私を陥れようとしたのは真紀ちゃんなの?
本当に未来と付き合ってるの?
未来と結婚するの?
私が言葉に出せないでいると、
「いつかは梨花が来るだろうな………って思ってた。
ちゃんと話をしなきゃって…。
梨花、私の部屋に行こう。
聞きたいこと…ちゃんと答えるから。」
真紀ちゃんが静かに微笑んだ。