1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
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「未来……抱いてよ…。」
そう言って俺の首に腕を巻き付けてくる真紀。
「ははっっ……冗談だろ……。」
自嘲気味に笑う。
「梨花は…もう未来の事なんて忘れてるわよ。
梨花の代わりで良いわ…。
どうせ…二度と未来が梨花を抱くことなんてないのよ。
あなたは私から離れられないんだから。
それだったら、私を抱いて梨花のこと忘れたら?」
そう言って、真紀は俺のベルトに手を掛けた。
「っっっっっっっっ!!!」
———————梨花………。
俺の中の何かが壊れた。
真紀の口を俺の手で塞ぎ、耳元で囁いた。
自分でもゾッとする程低い声で……。
「もう喋るな……。」
そうやってキスもせずに真紀を抱いた。
「……んんっっ!!」
声を漏らそうとする真紀の口を、更に強く手で塞ぐ。
聞きたいのは
お前の声じゃない………。