1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
「いや……正確には【好きだった】かな?

未来くんが居なくなってからの梨花は、抜け殻みたいになってた。


もともと細いのに、ご飯も食べれなくて、無理矢理食べさせても…すぐに吐いて…。

でも…撮影の時はちゃんと笑うんだ。

凄く良い表情で…。



【何処かで未来が見ているかもしれないから】って。


それが痛々しくて、俺にすれば良いだろう?って何度言っても、首を縦に振ってくれることはなかったよ。


必死で頑張る梨花を、俺は応援しようと思った。


きっと俺は【未来を好きな梨花】が好きだったんだ。


今は、また梨花が心の底から笑えるようになってくれれば良いなって思ってる。」




蓮さんの話を聞いていると、公園の入り口の方から、息を切らして走ってくる人が見えた。




—————————…梨花っっ!!



「真紀ちゃん!!」


何で梨花がここに居るんだ!

蓮さんといい、梨花といい、どうなってるんだ!?



「……私が呼んだの。」




静かに真紀が呟いた。
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