1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
ガチャッと鍵を開け、久々に部屋に入る。
高校の頃から、借りているこの部屋。
未来との思い出が詰まっているこの部屋を、どうしても手離すことが出来なくて、
ニューヨークに住んでいても借りたままにしている。
部屋は定期的に清掃に入ってもらうように頼んでいるから、埃もなくキレイにしてある。
ソファーに腰かけ、テレビ台の上に置いてある高校の時の写真を見つめた。
今よりも幼い未来と私が頬を寄せ合い、笑い合っている写真だった。
「これ……付き合うフリをするときに、携帯で撮った写真だったな……。」