1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~


~~梨花side~~



未来が私を抱き締めていた腕を少し緩め、キレイな顔を近づけてきた。


目を瞑ると、まるで壊れ物でも扱うように…優しいキスが降ってくる。


————未来とのキス…。

真紀ちゃんは、10年間1度も未来とキスしたことがないと言ってたな…。

それって本当に!?


うっすらと目を開け、そんな事を考えていると、未来がイタズラっぽく微笑みながら、私を覗き込み、



「別の事、考えるなんて余裕だな。」


と言った。


馬鹿だな…と思ったけど、聞かずには居られなかった。

未来の瞳を見つめたまま……


「ねぇ…未来…。

10年間真紀ちゃんと付き合ってて、1度もキスしなかったって本当!?」



「~~~~~~~っっっ!!!」




未来が大きな目を更に見開く。


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