1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
そして未来が私の腕を引き、もう一度抱き寄せられた。


未来の腕に力が込められたと思ったら、そのまま動かなくなってしまった。



「未来?どうしたの?」



「………ごめん。もう少し…もう少しだけ…このままで居させて…。」



少し声が掠れていた。



「…未来…泣いてるの?」


「…泣いてない。ただ…まだ信じられなくて…。」


「信じられない?何が?」


「……もう2度と触れることが出来ないと思ってた梨花が、今こうして俺の腕の中に居るんだ…。

幸せすぎて…まだ夢なんじゃないかって思う…。」



未来の言葉に、私の瞳に涙が滲んでくる。


「梨花…もう1度…俺の所に戻ってきてくれて、本当にありがとう。

もう二度と居なくならないから。絶対に…幸せにするから…。」


そう言うと、未来が腕を緩め、私の顔を覗き込んでくる。



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