1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
「一緒に居る時は、何とも思わなかったけど、
梨花と離れると、梨花との思い出が詰まったこの部屋に居るのが辛かったんだ。
でも…今からはまた、居心地の良い空間になりそうだ。」
机の前に立ったままの梨花の腕を引き、自分の腕の中にスッポリと包み込む。
梨花は俺のシャツをギュッと掴み、不安そうに俺の顔を見上げた。
「……ねぇ。未来はいつまで日本に居るの?
向こうで…真紀ちゃんとは…一緒に…住んでた…の??」
「真紀とは一緒に住んでなかったよ。
俺は明後日の便でボストンに帰るよ。梨花は?」
「私は……明日。
どうしても、やらないといけない仕事があって……。」
今にも泣き出しそうな声で呟く。