1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
私の横をすり抜け、女性がエレベーターに乗って、さっさと下に降りて行ってしまうと、
屋上に残されたのは…
私と未来…二人だけ。
「何で梨花…ここに居るの?」
「・・・・・・。」
そう言うと、私に1歩1歩近づいて来て、フワッと後ろから抱きしめられた。
「この前…電話で話した時から…姿の見えない相手に嫉妬して…ここまで偵察に来てしまいました…。」
「さっきのはただの同僚だよ?」
未来がそう言うと、私の身体を反転させ、未来の方を向かせる。
白衣姿の未来がカッコ良すぎて、真っ直ぐ顔が見れない!!
「俺の事見てよ…梨花。
俺が好きなのは梨花だけだよ。
他の奴なんて、どうでもいい。
偵察でも何でも、今日は梨花に会えてラッキーだったな。」
未来がフワリと微笑む。