1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~

~~梨花side~~


「(そろそろお時間です。

皆様既にチャペルにお集まりですよ。)」


スタッフさんに声を掛けられ、私は控室を後にすると、チャペルの入り口には、既にお父さんが立っていた。


年末、うちの両親と、未来の両親に促され、本当に婚姻届を提出し、今は既に戸籍上【鴻上梨花】になっているが、まだ一緒には住んでいない。


私の事務所開設の処理が忙しくて、2人で住むはずのマンションに未来が1人で住んでいる。


この結婚式を終えてから、初めて二人で住むことになる…。




「梨花…とてもキレイだ。」


私を見て微笑むお父さん。

私もニコッと微笑み返した。



介添人さんからブーケが手渡され、私はお父さんの腕にソッと手を添えた。



このブーケは美咲ちゃんと祐太くんの結婚式の時に貰ったブーケをアレンジしたものだ。


美咲ちゃんの言う通り…

二人の次に結婚することが出来た。


————愛する人と……。



荘厳な扉がゆっくり開かれると


みんなが立ち上がって、私とお父さんに注目した。


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