1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
なんて美味しい話だ…。


もしかして俺、自分に都合のいい夢でも見てるのか!?


それとも…試されてる?




「綾瀬さん…。

キスするのは簡単だけど、初めてのキスは好きな人としたいんでしょ?」




「うん。」




「だったら、そんなに簡単に言っちゃダメだよ。

他の男だったら、確実にキスされちゃってるよ。」




そう話して綾瀬の方を見ると…

綾瀬の表情が悲しげに歪む。




「鴻上くんは優しいね…。


でもね…どうせ1ヶ月後には、全く知らない相手とキスしないといけないんだ。


だったら私…初めてのキスの相手は、知ってる鴻上くんが良い。」




俺の目を真っ直ぐ見つめて、綾瀬が言う。

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