1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~
「……未来??」
大きな瞳を揺らしながら、俺の事を見つめる梨花をシーツごと抱きしめた。
「……ごめん……俺…。」
「私…いいのに…。」
「ダメだ……いや…ここまでしておいて…ダメだなんて言うのは変だけど、
やっぱりこういう事は好きな人とじゃないと…ねっっ?」
そう言うのが精一杯。
「・・・・・。」
何も言わない梨花を更に強く抱きしめた。
少し腕を緩め、梨花から視線を逸らせると
「俺…今日は帰るよ…。
頭冷やす……。」
といって、そのまま飛び出すようにマンションを出たのだった。