お前、可愛すぎて困るんだよ!
「あ、いや……。
そうじゃなくて……」



「だから、ちゅーもしてくれないんでしょ?」



「ち、違うって」



「だから、ポイッてしたんでしょ?」



言いながら、目に涙が浮かんできた。



「妃莉は。
妃莉は……。
こんなにも、碧くんのことが好きなのに」



“えーん”と泣きそうになった瞬間。



「だーかーら。
違うって!」



碧くんに、手で口をふさがれた。
< 10 / 978 >

この作品をシェア

pagetop