お前、可愛すぎて困るんだよ!
「それに、オレがどんだけ気をひこうと思っても。
妃莉ちゃんは、いっつも碧くんのところに行っちゃったし」



「……えっと」



「悔しい気持ちもあって、すっげぇ見てた」



「え……。
なにを……?」



「妃莉ちゃんが、碧くんに、キスをせがむところ」



「えっ……。
せ……せがむって。
ち……ちょっと。
やめてよっ、翠くんっ……。
ひまっ……。
妃莉、そんなことしてないよ……」



バタバタバタッっと、大急ぎで、手を顔の前で横に振った。



恥ずかしすぎて、顔が熱い。
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